「Honor View 20」の発表後の感想をまとめたいと思う。もうすでにヨーロッパでは発売もされている。恐らく日本では公式販売はされないので、手に入れるには「個人輸入」するしかないでしょう。
パンチホール型ディスプレイが特徴で、カメラも「4800万画素 + TOFカメラ」のデュアル・レンズ、そして処理能力もKirin 980とHuaweiのサブ・ブランドながらフラッグシップとしてのスペックの高さを見せつけている。
しかし、価格がヨーロッパでは569ユーロ (約7.1万円)と少々高すぎなのではと思っている。
アイキャッチ画像、記事内画像はHonor Global公式サイトよりスクリーンキャプチャ:https://www.hihonor.com/global/products/smartphone/honorview20/
主なスペック & 価格 (個人輸入)
チップ | Kirin 980 |
RAM | 6/8 GB |
容量 | 128/256 GB |
画面 | IPS LCD 6.4インチ 解像度: フルHD+ 2310 x 1080 (398ppi) (アスペクト比不明) 85.7% (スクリーン対ボディ比) |
カメラ | 背面: 標準 4800万画素 F1.8 TOF 3D カメラ インカメラ: 標準 2500万画素 F2.0 |
バッテリー | 4000 mAh |
OS | 9.0 パイ (Magic UI 2) |
その他 | イヤホンジャック |
価格 (個人輸入) |
569ユーロ (約7.1万円) |
公式動画
カメラ
標準 4800万画素 F1.8
まず、4800万画素という「超がつく高画素」のセンサーを搭載している。そして昨年同様にHuaweiは「ピクセル・ビニング技術」を用いて「1200万画素級」の写真に仕上げている。
この技術自体は昔からあり、このお陰で、“よりクリアで明るい、色の再現性を向上させた“写真を撮ることが可能で、暗所撮影でも有利に働くそうである。
デフォルトでは「4800万画素でなく1200万画素に設定」されている。もちろん4800万画素で撮影は可能ではあるが、「その必要性は基本的にない」のでこの設定を変えないくても良いだろう。
Huaweiが得意としている「夜間モード (Night Mode)に似た」も導入されているので、暗所での撮影も便利になるだろう。2019年はHuaweiの「夜間モード」やGoogleの「夜景モード (Nightsight)」のような機能は必須だと思うので、夜間モードがあるのは心強い。
TOF カメラ
「TOF?」なにそれ?と思う方がほとんどだろうし、「私もその内の一人」です。変に説明を入れるよりも↓の動画を見てもらえればわかりやすいです。(約3分)
ToFとは、被写体に照射した赤外線が反射してくる時間を計測することで、被写体との距離を計測する技術。3次元で被写体認識ができ、高精度な顔認証が行えるほか、ARやVRにも最適だとしています。
引用元:engadget 「iPhoneよりも高精度な顔認証を。LGが新スマホ G8 ThinQにToF式フロントカメラ採用」より
ということで、もうすでに「B2B (企業間)市場」などでは結構前から導入されている有名な技術な感じがしますし、「Xbox One世代のKinect」(engadgetより)でも使われていたそうなので、既存の技術をスマホカメラへ応用し「さらなるカメラ性能の向上」につなげるのでしょう。
2019年はこのTOFカメラを採用するスマホが多いとのことなので、期待しましょう。
Honorブランドとしてカメラ性能の向上に期待
今まで、Honorブランドは「コストパフォーマンス、特に安くて処理能力の高いスマホ」を提供してきており、お金のかかるカメラにはあまり良いモノを載せていなかった。今回は、4800万画素のカメラとTOFカメラを搭載したことにより、これまでよりも「カメラ・パフォーマンスに力を入れている」ように思われる。
どこまでも性能向上があるかはわからないけれど、是非期待したいと思う。
処理能力
Kirin 980 & 6/8GB RAM
チップの構成は「Mate 20 Pro」と同じなので、現時点ではアンドロイド・スマホとしては最高峰のパワーを兼ね備えている。(2月20日にギャラクシーS10が発表されるまでは、Kirin 980のチップがアンドロイド・スマホでは最高峰・・・)
Antutuのスコアをみると、Kirin 980のチップを搭載した「Mate 20シリーズ」が30万点以上を叩き出しているので、Mate 20シリーズとチップ構成が同じHonor View 20も「ほぼ同等のスコア」になる。
Kirin 980の「CPU、GPU、そしてNPU (AIチップ)」の評判も良く、このチップの処理能力をもってすれば「2年以上、長期で使用しても安心」できる仕様だと思う。
バッテリー
4000 mAh 大容量
4000 mAhもの容量を「当然のように搭載」してくるあたりがさすがHuaweiだと言わざるを得ない。個人的にHuawei以上にバッテリーライフを重視しているスマホ企業はないと思っており、現に昨年(2018年)のHuaweiのフラッグシップである「P20 Pro、Mate 20 Pro」は4000 mAh以上ものバッテリーを搭載している。
それがHonorシリーズにまで「4000 mAh」という大台にのせてくるので、Honor View 20のバッテリーライフを不安視する要素はないだろう。アベレージユーザーなら、おそらく「丸2日」は優に持つだろう。
急速充電:5V/4.5A 22.5W
付属の充電器が22.5W(ワット)出力なので、充電スピードとしては申し分ないといえる。さすがにMate 20 Proの40Wとまではいかないが、20W以上あれば十分すぎるスピードだといえる。
公式サイトでは「30分 → 最大55%」充電が可能。Huaweiの急速充電は定評なので、22.5W出力を考えれば妥当なスピードだと思う。
ディスプレイ (パンチホール型)
IPS LCD 6.4インチ フルHD+
解像度: 2310 x 1080 (398ppi)
おそらく、2019年は「パンチホール型ディスプレイ」が主流になると言われており、その先駆者の”一人”として登場したのが、Honor View 20だといえる。
現時点で、ディスプレイの進化をアピールする点ではこの方法が「製造コスト」と「先進性」を成り立たせているのだと思う。「完全ベゼルレス」がいつになるのかはわからないが、2019年はこのデザインを目にする機会が増えるだろう。
肝心のディスプレイだが、「OLED(有機EL)」でなく「LCD」なので「コストパフォーマンス重視」といえるディスプレイ。
解像度はフルHD+なので一つ上の「QHD+」でないため「ガッカリ」する人もいるかもしれないが、このブログで何度も言っているように、スマホ・サイズであれば「フルHD+」で十分だと思う。
ただし、LCDパネルにもランクがあるので、Honor View 20に使われているディスプレイがどの程度なのかは不明。
85.7% スクリーン対ボディ比
正直なところ、意外と数値は低いと感じている。「パンチホール型ディスプレイ」ということもあり、90%くらいになるのではと予想していたのだけれど、私がいつも参考にさせてもらっているGSMArenaでは数字はそれほど高くない。
スピーカー
モノラル・スピーカーということで、「価格と製造コストの兼ね合いでスピーカーにまで手が回らなかった」のだろうと予想。
HonorシリーズはHuaweiの「サブ・ブランド」なので、商品戦略上「コストパフォーマンスを重視」せざるを得ないため、「すべてに最高スペックのパーツ」を搭載できないため、「スピーカーの質が高くない」のは仕方がないといえる。
OS
Magic UI 2 (パイ9.0)
Magic UIというネーミングであるけれど、本家Huaweiの「EMUI」とほぼ同じなのだそうで、「純アンドロイド派」には好かれないだろう。
そういう人には自分好みの「ランチャー」を使えば良いだけなので、あまり悲観的になるほどのものではないと思う。
その他
イヤホンジャック、micro SD、ワイヤレス充電、防塵防水 IP68
4機能 | View 20 |
イヤホン | ○ |
micro SD | X |
ワイヤレス充電 | X |
IP規格 | X |
意外にも「3.5mm イヤホン・ジャック」を残してくれているのは素晴らしい点。micro SDが使えないのは残念ではあるけれど、本体容量が「128GB〜」なので、これだけあればSDが使えなくても十分だといえる。
ワイヤレス充電が使えないのは「ユーザーによっては不満」が残るかもしれないが、Honorブランドなのでこれに対応できないのも仕方がないのかもしれない。
防塵防水のIP規格はクリアーしていない模様。おそらく「水しぶき程度であれば耐えられる」のかもしれないが、現時点では不明。
2D 顔認証 & 背面指紋認証
正直なところ、「この組み合わせがベスト」だと思っている。顔認証はセキュリティ上「2Dより3D顔認証」であれば尚良しであるが、Honorには3D顔認証のパーツは載せられなかったのだろう。(パンチホール型だと、パーツ部分のスペースはどうするのだろうか・・・)
私は指紋認証は背面派であるし、今のところ「ディスプレイ内指紋認証」の必要性をあまり感じていないため、これで良いと思う。
価格 (個人輸入)
ヨーロッパ:569ユーロ (イートレンやエクスパンシスは不明)
569ユーロ (約7.1万円)
Honorブランドとしては思ったよりも高い。前機種のView 10が「US$499 (約5.5万円)」だったので、それよりもかなり価格アップしている。
正直なところ、7.1万円ということは、あと4000円ほど足せば「iPhone XR 64GB」が買えてしまう。 (じゃんぱら 未使用品 Simロック解除済み 7.5万円)
そう思うと「あまりコスパではパッとしない」というのが現時点での感想である。日本では「おそらく公式販売されないだろう」と予想している。なのでどうしても欲しいという方は「個人輸入」するしかない。
ただし、現時点(2月13日)では「イートレンやエクスパンシス」では「在庫がない」ので「販売価格がわからない」。
価格が判明次第、アップデートをしたいと思う。
まとめ
Huaweiのサブ・ブランドであるHonorより「View 20」が発表された。もうすでにヨーロッパでは販売が開始されており、個人輸入も可能になるだろう。
「処理能力 (Kirin 980 & RAM 6〜8GB)、カメラ (4800万画素 & TOFカメラ)、バッテリー (4000 mAh)」という重要な3要素は「フラッグシップ級のスペック」を採用しているので、これは大いに期待したい。
イヤホン・ジャックも残していたり、背面指紋認証と2D顔認証の組み合わせも良いと思っている。
ただ、一つ不安な点は、今までHonorといえば「コストパフォーマンスの良いスマホ」として有名であったのだけれど、今回のView 20は以前より少々価格がアップし過ぎていると感じる。
569ユーロ (約7.1万円)という価格はiPhone XR (じゃんぱら 未使用品)と4千円ほどしか変わらないため、「買いたい」という意欲がほとんどの人には起こらないだろうと予想している。
最後に、まだ個人輸入の価格が海外通販サイト「イートレンやエクスパンシス」でわかっていないので、価格がわかり次第この記事を更新したいと思う。