本日のピックアップは4月19日、ブラジル・サンパウロで発表された「Moto G6 Plus」について。このイベントではモトローラのG6シリーズとE5シリーズが発表された。
G6シリーズはG6 Play、G6、G6 Plusと3種類あり、スペックはPlay、G6、Plusと左から順に上がっていく。
私の記事ではG6 Plusにのみフォーカスして書いていきたい。
なぜG6 Plusのみについて書くのか
物凄くマニアックな話になるが、なぜG6 Plusのみかというと、G6 PlayとG6のチップがクアルコム製のスナップドラゴン400番台を使用しており、このチップはライト・ユーザー向けの端末に使用されている。
現時点で私はスナップドラゴン400番台のスマホはあまりおすすめしないし、おじいちゃん世代の人向けの記事ならまだしも、私のブログを読んでくれている層は20代〜40代だと思っているので、その世代の人たちの普段使いにスナップドラゴン400番台だと性能が足りないだろうと思っているため。
それではG6 Plusについて見てまいりましょう。ちなみに今回はレビューではありませんので。
アイキャッチ画像はモトローラ公式サイト(オーストリア)よりスクリーンキャプチャ:https://www.motorola.com/at/products/moto-g-plus-gen-6
主なスペック & ヨーロッパでの価格
チップ | スナップドラゴン630 |
RAM | 4 / 6 GB |
容量 | 64 / 128GB |
画面 | IPS LCD 5.93インチ 74.4%スクリーン対ボディ比 1080 x 2160 フルHD+ 18:9 アスペクト比 |
カメラ | 背面:1200万画素 F1.7 500万画素 F2.2 インカメラ:800万画素 F2.2 |
バッテリー | 3200 mAh |
OS | オレオ8.0 |
その他 | イヤホン・ジャック ゴリラガラス 3 USB-C |
価格 | 300 ユーロ (約4万円) |
処理能力:2018年ミッドレンジ・スマホとして可もなく不可もなく
スナップドラゴン630 & 4/6 GB RAM
可もなく不可もないと書いたけれど、ミッドレンジ・スマホがそういった類のモノなので否定的に思っているわけではない。後で価格の話もするけれど、このチップとRAMの組み合わせで300ユーロという価格は悪くない価格といえる。
モトローラから出ているスマホでMoto X4 (価格.com 5万7500円)が「スナップドラゴン630 & 4GB RAM」なのでG6 Plusの4GB版と同じ処理能力になる。X4のベンチマークを載せておきます。
(ソースはPhoneArenaを参照)
6GB RAMのモデルも用意すると発表されたが、このモデルが日本で発売されるのか、どこの国や地域を対象にするのかまでは明確に発表されなかった。
ディスプレイ:2018年ミッドレンジとしてスタンダード
画像はモトローラ公式サイト(オーストリア)よりスクリーンキャプチャ:https://www.motorola.com/at/products/moto-g-plus-gen-6
IPS LCD 5.93インチ:解像度 フルHD+ (1080 x 2160)
前機種にあたるG5s Plusの解像度がフルHDだったので、それと比べると若干のスペックアップといえる。2018年のミッドレンジ・スマホはフルHD+の解像度がスタンダードになるし、縦横のアスペクト比も“18:9”なので最近のトレンドにも追従しており、ディスプレイに関しては競争力を維持している。
スクリーン対ボディ比:74.4%
正直、この点はイマイチだと思っている。74%というのはベゼルレス化しているけれど、2018年の基準でいえばベゼル幅が太い印象は拭えない。
上の数字はGSMArenaという非常に有名なサイトが出している数値で、個人的には信頼できると思っている。なぜイマイチと感じているのかは、Moto G6Plusのライバル機であるHuawei P20 Liteの数値は80.5%とベゼルレス化しており、この数字と比べると劣って見える。
ノッチ・デザインの不採用
これは多くの人が喜んでいるだろうと思われる。ノッチ・デザインはかなり不評なので、モトローラが“普通のフラットな”画面を使用していることは高評価に繋がるだろう。
デュアルレンズ・カメラ
画像はモトローラ公式サイト(オーストリア)よりスクリーンキャプチャ:https://www.motorola.com/at/products/moto-g-plus-gen-6
メイン:1200万画素 F1.7 / サブ:500万画素 F2.2
モトローラはG5あたりから、ミッドレンジ・スマホにも関わらず、カメラパフォーマンスにかなり力を入れており、G6 Plusも同様の方針であるのは変わりない。
F1.7という数字はミッドレンジの中でもかなり明るいレンズといえる。ライバルのHuawei P20 LiteがF2.2なのでこの差は暗所での撮影時に大きく作用すると予想できる。
サブの500万画素のカメラは“背景ボケ”を作りやすくするように搭載されている。背景ボケに関しては撮影後もソフトウェアでその強弱を調節できる。
バッテリー:3200 mAh
5.93インチ画面で、フルHD+の解像度をなので“そこそこ良い容量”といえる。何度も言うがミッドレンジ・スマホなのでコスト・カットしなくてはならないことを考慮すると3200mAhは良い数字かもしれない。
スナップドラゴン630のチップは省電力に優れているので、大方のユーザーはバッテリーの保ちに関しては十分に満足できるハズ。
その他
OS:オレオ 8.0
かつてのモトローラはOSのアップデートが非常に早く、最新のアンドロイドOSに対応していたけれどLenovoに買収されてからはアップデートが若干遅くなったと思う。
最新の8.1を期待していたけれど、8.0に留まっている。決して悪いわけではないけれど、昔のイメージが強いので少し残念ではある。
モトローラのOSに関してはストック・アンドロイド(素のアンドロイド)に近いので非常にシンプルで使いやすいので好印象は変わらない。
イヤホン・ジャック(端子)有り
これは高評価。いつも言っているが「無いより、有ったほうが良い」モノ。
USB-C & NFC対応
プラグもUSB-Cにアップグレードされており好印象。NFCも引き続き搭載されているので、ミッドレンジ・スマホではあるものの細かい点でケチっていない。
価格:約300ユーロ (約4万円)
ヨーロッパの価格は日本国内の価格よりも高くなる傾向があるので、日本では3万円台で販売されるかもしれないけれど、その辺は日本での公式販売が決まってからコスパが良いか悪いかは判断することにしたい。
現時点でいえるのはこのスペックで300ユーロなら「ミッドレンジ・スマホを探しているのなら十分に選択肢の1つに入る」と思っている。
まとめ
Moto Gシリーズは世界的にはコスパの良いスマホとして知られており、今回もG6 Plusをそこそこコスパ良く、うまく仕上げているという印象で変わりない。
ミッドレンジ・スマホなので取り立てて驚くスペックでもないし、個人的には未だにデザインはちょっと“ダサい”と感じているけれど、それでも必要十分なスペックを兼ね備え、処理能力、ディスプレイ、カメラ、バッテリーと、このクラスの中でなら非常にバランスの良いスマホといえる。
日本市場ではHuaweiのP20 Liteがライバルになると思うので、今年の競争がどうなるのか楽しみにしたい。