本日のデイリーNewsのピックアップは「ソニー Xperia XZ2 コンパクト」。昨日はXZ2について簡単に書いたので今日はコンパクトの方を(もしXZ2に興味のある方は昨日の記事を「ソニー Xperia XZ2 簡潔な感想:MWCにて発表」)。
最近は5インチ以下のフラッグシップ機スマホは希少になってきているので、個人的にはXZ2よりもコンパクトの方が気になっている。早速私の感想とでもいきましょう。
アイキャッチはソニーモバイル公式さいよりスクリーンキャプチャ:https://www.sonymobile.com/global-en/products/phones/xperia-xz2-compact/design/
ベゼルレス化 & 5インチ・ディスプレイ
ベゼルレス化への第一歩
前機種のXZ1コンパクト(写真・右)は4.6インチのディスプレイ。XZ2コンパクト(写真・左)は5インチに変更。「0.4インチしか」変わっていないと思う人もいるだろうが、実際は結構な違いがある。上の写真は「Sony Xperia XZ2 Compact vs XZ1 Compact: What’s new?」のYouTube動画のスクリーンショットで、スマホのボディに対して、ディスプレイの大きさの違いがよくわかると思う(動画は下に載せておきます:英語ですが)。写真で見ると、ほんの少しだけXZ2コンパクトの方が縦長だとわかる。
私はXZ1とXZ1コンパクトが発表されたときに「極太ベゼル」と酷評しまくったのだけれど、ようやくソニーはそれの改善に踏み出したといえる。XZ2コンパクトもベゼルレス化し、スクリーン対ボディ比は73.56%とそこそこ良くなってきている。ただし、もっとベゼルは狭くできると思っている。
XZ2と同様にフロント・ステレオ・スピーカーを採用しているので73.5%に留まっている。もしこのフロント・スピーカーを採用していなければもっとその比率は上げられたのだろうと思う。
**スクリーンキャプチャさせてもらったYouTube動画
フルHD+ & HDR ディスプレイを採用
ソニーモバイル公式サイトよりスクリーンキャプチャ:https://www.sonymobile.com/global-en/products/phones/xperia-xz2-compact/display/
ここは素晴らしいと思った。ソニーのコンパクト・シリーズでは初となるフルHD化。前機種のXZ1コンパクトのディスプレイ解像度は(720 x 1280)のHD画質。フルHDの解像度は(1080 x 1920)。XZ2コンパクトはフルHDよりも少し上の(1080 x 2160)のフルHD+(プラス)という解像度。
これはディスプレイにソニーが注力しているのをよく表していて、正直なところ5インチのサイズであれば、フルHDでもフルHD+でもほとんど違いはわからないと思う。それでもフルHD+を採用してきたのは「ソニーはコンパクト・サイズに対しても本気だぞ」という意気込みが見て取れる。
スクリーン比は今後主流になると思われる18:9を採用。昨年からこの18:9の画面がフラッグシップ機ではほとんどで、今後は18:9に対応したアプリや動画が増えてくると予想できるので、これは正しい選択と思う。
ディスプレイもHDR(ハイ・ダイナミック・レンジ)に対応し、よりハイコントラストでキレイな映像が楽しめる。アマゾン・プライム・ビデオやネットフリックスがHDR対応のコンテンツをどんどん増やしているので、それに対応できる形となっている。
フロント・ステレオ・スピーカー
XZ2と同じスピーカーを採用しているので、前機種のXZ1シリーズよりも20%音質が向上している。昨日のXZ2の記事でも書いたけれど、スピーカーの評判が良いHTC U11 PlusやiPhone X、Pixel 2XLとの比較動画が出てくれば非常におもしろいと思う。
十分なバッテリーサイズ:2870mAh
5インチのディスプレイであれば2870mAhのバッテリーサイズは十分といえる。XZ2コンパクトのデザインは“ずんぐりむっくりな体型”なので、そこそこ容量のあるバッテリーを入れるためでもあるのだろうと邪推しています。私はかねてからデザイン性以上に機能性を重視するので、バッテリーサイズが大きいのは歓迎。
カメラにも妥協なし:XZ2と同様のスペック
XZ2と同じカメラの構成なので、昨日書いたXZ2のカメラの内容をコピペしておきます。昨日の記事をお読みのかた次の項目の「チップセットと容量の構成」へ
1900万画素 |
F2.0 |
4K HDR 動画撮影 |
フルHD 960FPS 超スローモーション撮影 |
電子手ブレ補正 (EIS) |
4K HDR動画撮影は気になる!
私が注目しているのは4K HDRの動画撮影。スマホでは世界初なのだそう。どこまで美しい映像が撮影できるのか、楽しみだ。ソニーが用意した公式の動画をどうぞ。
960FPS 超スローモーション撮影はフルHDに
前機種のXZ1はHD(720P)までだったけれど、XZ2は1080PのフルHDまで画質が上がる。ただし、この画質で撮れるのはHD画質で撮れる時間の半分だけ。どういうことかというと、撮った動画の再生時の3秒間だけフルHDで撮れる。
3Dクリエイターはインカメラでも可能に
3Dクリエイターがどんな内容なのかを知らない人は下の動画を。
個人的に使うことのない機能ではあるけれど、インカメラを使って自分の顔を3Dスキャンすることが可能に。XZ1シリーズでは背面のメインカメラのみでしかこの機能は使えなかったので、技術の向上ということでしょう。
本音をいえばあまり実用性には乏しいような気もするけれど、何か他の事に応用できそうな技術だと感じております。例えば、顔認証の更なるセキュリティ向上とかに。
なぜF値2.0なんだ?
ここからは若干の文句を。まず、なぜF2.0のレンズを採用したのかがイマイチよくわからない。もちろんF値だけが全てではないのは理解しているし、写真や動画というのは単純にスペックだけが重要ではないというのもよくわかっている。けれど、サムスンのギャラクシーS9がF1.5に対しXZ2がF2.0というのはなぜだろうと疑問に思ってしまう。F値が0.5も変わるとかなり暗い画になってしまうと思う。
しかも、S9のカメラはたぶんソニー製なハズ。今までずっとそうだったから今年もソニー製なはず。なぜなんだソニー。
なぜ光学式手ブレ補正(OIS)を搭載しないのだ?
XZ2はOISではなく電子式手ぶれ補正(EIS)にのみ対応。XZ1のときもEISだけだったので、非常に残念。もちろん、それでもXZ2の動画手ブレ補正は優秀だと予想できる。その理由は簡単で、XZ1はEISのみにも関わらず動画手ブレは非常に安定していたため。
でも、なぜOISとEISの相乗効果を利用しないのか?なぜだ。。。
チップセットと容量の構成
このトピックも昨日の記事であるXZ2と同様なので、ほぼコピペです。昨日の記事をお読みの方は飛ばして下さい。
スナップドラゴン845 & 4GB RAM
まず、スナップドラゴン845は今年のフラッグシップ機のほぼ全てがこれを採用すると思うので、フラッグシップ機としては当たり前の選択といえる。
ただ、XZ2コンパクトでもちゃんとフラッグシップ用のスナップドラゴン845を採用しているのはソニーがコンパクトをフラッグシップ機として扱っている証拠で、これは正しい選択といえる。それはなぜかというと、コンパクトサイズを選ぶ人は、小さいサイズのスマホが欲しいだけであって、小さくなったからといって処理能力が落ちて欲しいとは全く思っていない人がほとんどだから。なので、それに見合ったチップセットの構成なのはあるべき姿。
4GB RAMは長い目でみると少なく感じるかもしれない。もちろん現状では何の問題もなく、ソフトウェアが素のアンドロイドに近いソニーのUIであればスムーズに動作するので心配はいらないと思う。でも本音を言えば6GB欲しかった。
容量64GB & micro SD
これは良い構成だと思う。ほとんどの人は64GBで十分だと思うし、micro SDカードが挿せるので、メディア関連はすべてこっちへ移動させれば理想といえる。
前機種のXZ1コンパクトは32GBだったので64GBアップしたのは良いと思う。64GBで足りない人は簡単にmicro SDを使って容量を増やせるので、誰にも文句は言わせない構成といえる。
もちろん内蔵メモリーを128GB、256GBと増やせることは簡単だけれど、その分価格は無駄に高くなる。それよりもSDを挿せる方がよっぽど自由度が高く、更に便利なので、この構成で間違いない。
デザイン性:背面ガラスは採用されず
XZ2との大きな違いは背面であろう。XZ2コンパクトはポリカーボネート(プラスチック製)の背面カバーなので「安っぽい」のは否定できない。ただし、私はあまりデザインには細かく追求していないので、気に入るか気に入らないかは個人の好みによると思っている。
特に、ほとんどの日本人はスマホ・カバーをつけて使用するので背面のデザインは大して重要ではないとさへも思う。
XZ2にはあってXZ2コンパクトにはないもの
ワイヤレス充電
XZ2はワイヤレス充電に対応している、しかもQi規格の急速バージョンにも対応している程。しかしながら、コンパクトはワイヤレス充電にさへ対応していない。
たしかに、ワイヤレス充電がなくても問題ない場合はほとんどなのは承知している。けれど、今後スターバックスなどでワイヤレス充電スタンドが急速に増えていくと思うので、「無いよりかは有った方が良い」機能といえる。
ダイナミック・バイブレーション
これはXZ2に採用された、音に合わせてディスプレイが震えるというオプション機能。これにより臨場感を味わえる“らしい”。が、この機能はコンパクトには搭載されていない。おそらくスペースの都合だと思う。
最大の汚点:イヤホン・ジャックの廃止
最後に昨日と同じ内容を。なぜなんだソニー。。。なぜだ。なぜ廃止する必要がある?ライバルのサムスンはS9にジャックを残しているではないか。コンパクトとは言いつつも“ずんぐりむっくり”デザインにイヤホン・ジャックのスペースはなかったのか?
ソニーはイヤホンの音質にこだわった会社ではなかったのか。。。今まで散々“ハイレゾ!!ハイレゾ!!”っと豪語していたのに。なんなんだこの掌返しは。USB-C用のイヤホンもろくに揃っていない人がほとんどなのに(私の勝手な想像)。
なんて悲しい。っと私は思っている。もちろん、ワイヤレス・イヤホンを否定している訳ではないけれど、イヤホン・ジャックに関しては「無いよりかは有った方がいい」っという持論なので、私はとても残念でならない。
以上。MWCで続々とおもしろいスマホが出ているので明日はまた何かピックアップしたいと思っております。それでは。