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Huawei Mate10 Pro レビュー: コスパ最強路線から高級志向へ転換か!?

発売直後にも関わらず、価格.comの人気スマホ・ランキングで現在2位のHuawei Mate10 Pro。今までは常にコスパ最高クラスのスマホを提供し続けてきたけれど、Mate10 Proに関しては、若干ながら今までとは違う路線に変更していくのだろうか。

Huaweiジャパン公式サイトよりスクリーンショット: https://consumer.huawei.com/jp/phones/mate10-pro/

単刀直入な感想

日本で“コスパ最強スマホ”の代名詞といえば、私の中では常にHuaweiシリーズで、特に昨年発売されたMate9のコスパが凄すぎたため、Mate10 Proには同様の期待があったけれど、今回は価格がかなりプレミアムになってしまったと感じている。

ただ、パフォーマンス面ではフラッグシップ機に相応しいので、処理能力など性能面での心配は一切ない。特にAI搭載のKirin970のチップセットは、18ヶ月使用しても処理能力が落ちづらい特徴がある。評判の良いライカ製のデュアルレンズ。そしてベゼルレス・デザインに有機ELパネル(OLED)を採用。4000 mAhの大容量バッテリーIP67の防水性

ただ、フラッグシップ機として素晴らしい機能と性能を兼ね備えてはいるものの、実売価格が8万8千円と高額な設定。“高すぎる”わけではないけれど、Mate9のようなコスパ最高とは到底言えない。まあ、いろいろと思うところがあるので詳しく見てまいりましょう。

 

主なスペック表

画面サイズ 6.0インチ OLED (2160 x 1080) フルHD 402 ppi
SoC Kirin 970
RAM(メモリ) 6 GB
容量 128 GB
カメラ 背面: 1200万画素 カラーセンサー F1.6 (ライカ製) 光学式手ぶれ補正(OIS)

2000万画素 モノクロームセンサー F1.6 (ライカ製)

インカメラ 800万画素 F2.0

バッテリー 4000 mAh
防水 IP67

参照元: https://consumer.huawei.com/jp/phones/mate10-pro/specs/

 

良い点

有機ELパネル(OLED) & ベゼルレス・デザイン

Huaweiジャパン公式サイトよりスクリーンショット: https://consumer.huawei.com/jp/phones/mate10-pro/

2017年後半のフラッグシップ機でベゼルレス・デザインはマストと思っている。正直、ベゼルレス・デザインではないフラッグシップ機なんて、現状では考えられないと思っているので、Mate 10 Proがその点をしっかり抑えてきたので安堵感がある。(ソニーよ、聞いているか。。。)

前面の81.61%がスクリーンなので、ライバル社でベゼルレス・デザインを採用しているフラッグシップ機とは遜色のない比率といえる。この辺はHuaweiの競争力の高さを感じずにはいられれない。

個人的に嬉しいのは解像度がフルHD+(2160 x 1080)なので、バッテリー消費を軽減できる点。前々から書いているけれど、スマホの画面サイズであれば、フルHDで十分と思っていて、QHD(2K)は必要ない派なので、Mate 10 ProがフルHDを採用したのは良い判断と思う。

そして、非常に重要な点が前機種のMate 9のIPS LCD液晶に代わりフルHDの有機ELパネル(OLED)を採用したこと。このOLEDディスプレイはフルHDでも十分すぎる程美しい!! ので、もしMate10 Proの解像度がQHD(2K)と言われれば、私ならそう信じてしまうだろう。やはりOLEDの実力はすごいと言わざるを得ない。

余談だが、フラッグシップ機がOLEDを使用するというトレンドもスタンダードになったといえる。2018年のフラッグシップ機は有機ELパネル が絶対条件という時代になるのでしょう。

AI対応のKirin970チップセット

Huaweiジャパン公式サイトよりスクリーンショット: https://consumer.huawei.com/jp/phones/mate10-pro/

Kirin970はHuaweiの子会社(Hisilicon Technologies)が作っている。性能は他のアンドロイド・フラッグシップ機に搭載されているスナップドラゴン835とあまり差はない。正確にいうと同等かほんのちょっと劣るくらい。処理能力で困ることは全く心配なく、RAMも6GB積んでいるので、動作も軽くサクサク動いてくれるのは保証できる

GeenBench Mate10 Pro ギャラクシーNote8
シングル・コア 1902 1862
マルチ・コア 6783 6784

**ギャラクシーNote8はスナップドラゴン835を搭載、RAMは6GB**

参考:Check out the Huawei Mate 10 Pro benchmark results

AIがもたらす効果

Kirin970が重きを置いているのはAIに対応した点。Huawei曰く、

「KIRIN970は、あなたがHUAWEI Mate 10 Proをどのように使用するかを理解し、最も効率的なモードを予測し、パフォーマンスを最適な状態に保ち続けます。」

確か昨年Mate9のチップセットであるKirin960でも似たようなことを言っていた記憶があるけれど、それの進化バージョンなのだと予想。

このAIの特徴はユーザーのスマホの使い方を学習し、個別のユーザーに最適化18ヶ月の使用を経ても処理能力が初期と変わらないそう。っまこの辺りは1年半使い続ける人にしかわからないだろうけれど。

さらに、AIはカメラの使用時に、環境や被写体を認識し最適な撮影モードを自動で設定することが可能。例えば、室内や夜間など周囲の状況を判断し最適な撮影のモードを自動で選択したり、被写体が犬であるか猫であるか、果物、花、料理であるかなどもスマホで判断できる。

Kirin970について詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。「HuaweiのAI内蔵CPU「Kirin 970」はスマホの進むべき道を示す重要な製品だ

ライカ製・デュアルレンズの写真は優秀

Huaweiジャパン公式サイトよりスクリーンショット: https://consumer.huawei.com/jp/phones/mate10-pro/

Huaweiといえば、カラーセンサーと白黒センサーのデュアルレンズを搭載したライカ製のカメラ。知らない人のために説明すると、カラーセンサーと白黒センサーで同時に撮影し、その後2つの写真を組み合わる手法を取っている。

私が最も注目しているのが、両レンズ共にF値1.6という明るいレンズを採用している点。おそらく、F1.6はスマホではLG V30と同じで、現時点で一番明るいレンズと思う。Mate9では両レンズがF2.2だったので、ここはかなりの改善がされた。

**F値って何?**という方へ簡単な解説: F値の数字が低い = 明るいレンズ という意味です。例えば、前機種のMate9のF値は2.2。Mate10 ProのレンズはF値1.6なのでF値の低いMate10 Proの方が明るいレンズといえる。明るいレンズであればあるほどシャッタースピードを速くすることが可能で手ブレや動体を撮る際に有利に働きます。暗所での撮影にも利があるのと、背景ボケの写真も撮りやすくなります。

とりあえず、Mate10 Proの写真の実力をiPhone 8Plus との比較でどうぞ。

どうでしょう。条件によっては多少の良し悪しは互いにあるけれど、私の目にはMate10 ProはiPhone 8Plusと遜色のない結果といえる。写真に関してはMate10 Proは2017年のスマホではトップクラス。

ただ、写真は素晴らしいのだけれど、動画はイマイチなので、それは残念な点で書いていきます。

その他、個人的に好きな機能である“ワイド・アパチャー機能”のソフトウェア加工は精度が向上している。マニュアルでかなり細かく設定が可能な“Pro Mode”も変わりない。そして2000万画素で撮影するモノクローム写真カメラ好きな玄人も満足できるのは確かといえる。

**ワイド・アパチャー機能って何?**っという方に。2つのレンズを使うことで、1枚の写真を撮る際に被写界深度を測定しているそう。そうすることにより、写真を撮った後に、F値を変更して被写体を際立たせるよう、ボカした写真に変更したり、逆にF値を上げて全体をシャープに見せることも可能。他にもフォーカスポイントも撮影後に変更できたりと、面白いことが色々とできるのが、このワイド・アパチャー機能。ただし、これは全てソフトウェア上で加工しているので、一眼レフのように自然なボケにはならない。

その他、良い点

4000mAhの大容量のバッテリーは1日以上十分にもつし、急速充電は超がつくほど早く、30分で58%も充電が可能。防水にも遂に対応し、IP67に対応。IP67はIP68に次ぐ上から2番目の耐水性。そして地味に重要なのが、指紋認証ボタンを背面の“正しいポジション”に設定されている。私は指紋認証は背面派なので高評価。ソフトウェアも最新のアンドロイド8.0にアップデートされている。こういった細かい点もフラッグシップ機には必要不可欠で、Mate10 Proはこういった点には抜かりがない。

 

 

残念な点

高騰した価格設定

この記事を書いてる12月10日の価格.comの最安は8万8170円。前機種のMate9は確か、6万円くらいで発売されていた記憶があるので、それを考えると8万8千円は高いと感じる。

このブログでは、Huaweiのコスパは素晴らしいと賞賛してきたけれど、Mate10 Proに関しては、そうは思わない。ただ、iPhoneシリーズのように必要以上に高いか?と聞かれれば、「そうではない。」と答えることができるものの、Mate9のようにコスパ最強とは断言はできなくなってしまった

Huaweiの肩をもつ訳ではないけれど、Mate10 Proには、OLEDディスプレイ、防水性、4000mAhなどなど、進化してきた部分はあるしその分高額になってしまうのも理解できる。だけれども、8万8千円という価格は、少し高いと言わざるを得ない。

 

動画の手ぶれ補正は不合格

下の動画はMate10 Pro とサムスン Note8 とのカメラ比較。手ブレ動画の検証は1:35あたりからで、見てもらえればわかるけれど、Note8の手ブレ補正に比べるとMate10 Proはヒドい。

Mate10 Proの手ぶれ補正がイマイチな理由はおそらく、カラーセンサーのレンズにしか光学式手ぶれ補正(OIS)が搭載されていないので、OISのない白黒センサーと動画を組み合わせるとうまくいかないのでしょう。

また価格の話と連動してくるけれど、8万8千円も払ってこのブレブレの動画のクォリティーは納得がいかない。逆にNote8の手ぶれ補正はさすがというレベル。

 

その他、残念な点

イヤホン・ジャックの廃止

Bluetoothヘッドホンを使っている人には関係ないだろうけれど、私のように未だに有線のイヤホンを使う人間にとっては不便と思ってしまう。時代は廃止の方向に進んでいるのはわかるけれど、今、敢えて廃止する必要はないと思う。現に、Mate10にはジャックは付いている訳だし。(Mate10は日本で公式販売はまだされていない。)

micro SDの廃止

Mate10 Proは外付けSDが出来ない。ただし、本体容量が128GBあるので容量に困ることはそうそうないだろうけれど、これもイヤホン・ジャックと同じで、あったほうが便利なのに。というのが私の感覚。そしてMate10はこの外付けのSDの挿入が可能。

ワイヤレス充電に“非対応”

8万8千円を払って、ワイヤレス充電に非対応は頂けない。使う人はあまりいないだろうけれど、今後、スタバなどでワイヤレス充電が可能になっていくのは確実なので、2017年後半のフラッグシップ機でワイヤレス充電に対応していないとなれば、どうしても不満はでてしまう。

ちょっと注意すべき点

4000 mAhの大容量バッテリーではあるけれど実際の使用時間は短い

4000mAhのバッテリー容量はおそらくフラッグシップ機の中では一番の容量といえる。ただ物理的な容量に関しては文句のないレベルではあるけれど、実際の使用時におけるバッテリーの持ちは4000mAhの割には長くもたない

理由はこちらの動画にて。

 

見てもらえれば分かるのだけれど、Huawei Mate10 Proはこの4台の中で2番目に早くバッテリーが切れる。ちなみに、順位は最下位がiPhone 8Plus、Huawei Mate10 Pro、Galaxy Note8、一位がOnePlus 5

ちなみに、2位のNote8のバッテリーは3300 mAhとMate10 Proに比べると700mAhも容量がすくなく、スクリーンサイズも0.3インチ大きい。バッテリーの持ち時間としてはMate10 Proの方が有利に思えるのだけれど、実際の使用ではNote8に軍配が上がることを考えると、一概に4000mAhだからという理由で一番長く使用できるとはいえない

それでも1日使用する分には全く問題のないレベルなので、課題はありつつも私は好意的にみており、物凄く目くじらを立てる程ではない。ただ4000mAhもバッテリーはあるけれど、期待しすぎてはいけないという注意は必要。

まとめ

Mate10 ProはMate9から順当に進化してきているといえる。ベゼルレス・デザイン + 有機ELパネル(OLED) は正しい選択だし、6GB RAMにKirin970は十分にパワフル。且つAIテクノロジーによる効率的な処理と18ヶ月使用してもスローダウンしない処理能力ライカ製のデュアルレンズはオートでもマニュアルでも素晴らしい写真が撮れる。防水性・大容量バッテリーとフラッグシップ機として出来が良いのは間違いない。

ただHuawei Mate10 Proにはかなり期待していただけに、今回の価格設定は若干がっかりしている。8万8千円の機種としては、動画撮影時の手ぶれ補正のパフォーマンスには納得できないし、イヤホン・ジャックの廃止も地味ではあるけれど残念な点と言わざるを得ない。

結局のところ、8万8千円という価格と、Mate10 Proの総合的なパフォーマンスを考えてみると、昨年のMate9ほどのコスパの良さはない

誤解を与えないように、敢えて最後に書いておくけれど、決してMate10 Pro が買ってはいけないフラッグシップ機という訳ではない。むしろ買っても良い部類には入る。ただ、Mate9のようにコスパ最強だから即決という訳ではないので、同クラスのギャラクシーNote8、iPhone 8Plusなどと見比べてから選んだ方が良いと思う

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