「Xiaomi (シャオミー) Mi A2」についてレビューをしたい。日本では公式販売されていないが、個人輸入が可能なミッドレンジ・スマホとしては間違いなく最高クラスのコストパフォーマンスを発揮している。
発表時の記事は↓
アイキャッチ画像、記事内画像はXiaomi Global 公式サイトよりスクリーンキャプチャ:https://www.mi.com/en/mi-a2/
主なスペック & 価格
チップ | スナップドラゴン660 |
RAM | 4/6 GB |
容量 | 32/64/128 GB |
画面 | IPS LCD 5.99インチ 解像度: フルHD+ 2160 x 1080 (403ppi) 18:9 (アスペクト比) 77.4% (スクリーン対ボディ比) |
カメラ | 背面: メイン 1200万画素 F1.75 電子式手ぶれ補正(EIS) サブ 2000万画素 F1.75 4K 30FPS 1080P 30FPS + EIS 720P 120FPS インカメラ:2000万画素 F2.2 |
バッテリー | 3000 mAh |
OS | オレオ 8.1 |
その他 | なし |
価格 | 個人輸入(イートレン) RAM4GB/ 32GB → 2万2800円 RAM4GB/ 64GB → 2万4700円 RAM6GB/128GB → 2万9800円 |
単刀直入な感想
2万円台のミッドレンジ・スマホとしてはシャオミー Mi A2が最も優れたスマホではないかと思っている。
このクラスとしては、最高クラスのカメラ性能で写真も動画も十分に良いモノが撮れる。処理能力は「スナップドラゴン660 & 4〜6GB RAM」と価格を考えればかなり高性能。
OSはアンドロイドoneなので「ほぼ純アンドロイド」といってよく、アンドロイドoneであるからこそ、このスマホが特別だともいえる。バッテリーは3000mAhあるので1日はもつとは思うが、5.99インチのディスプレイにしては少し少ないとも感じる。
残念な点は細かい点で、「イヤホンジャック、micro SD、ワイヤレス充電、防塵防水 IP規格」には1つも対応していないのでここは不便だといえる。
細かい点ではどうしても粗(あら)が出てしまうけれど、総合的なパフォーマンスと約2.3万円〜という価格を考えればコストパフォーマンスは抜群によく、アベレージ・ユーザーであれば大半の人はこのスペックに納得するだろうと思う。
それでは詳しく、Mi A2の「良い点、及第点、残念な点」についてまとめていきたい。
良い点
価格:コストパフォーマンス
RAM4GB/ 32GB → 2万2800円
RAM4GB/ 64GB → 2万4700円
RAM6GB/128GB → 2万9800円
*価格は海外通販サイトイートレンを参考
Mi A2 はとにかくコストパフォーマンスが素晴らしい。処理能力である「スナップドラゴン660 + 4〜6GB」を搭載しているにも関わらずこの2.3万円〜という価格。
それでいて、カメラ性能もこのクラスでは抜群に良く、写真も動画(1080P)も十分すぎる性能をこのクラスでは発揮している。
及第点と残念な点のところで述べるけれど、ミッドレンジ・スマホ故(ゆえ)にどうしても、妥協せざるを得ない点はもちろんあるのだけれど、それでもカメラ、処理能力、OS(アンドロイドone)の3点で秀でていながら、価格を2.3万円にまで抑えているのは驚異的としかいえない。
個人的には64GB → 2万4700円をおすすめする32GB版よりもたった2000円足すだけで容量が2倍になるからである。もちろん、64GBで足りない人は128GB版でも十分コスパは良い。
カメラ性能
メイン 1200万画素 F1.75 電子式手ぶれ補正(EIS)
サブ 2000万画素 F1.75 暗所用
(ピクセル・ビニングにより500万画素級)
比較動画
いつも通り、比較動画(英語)を見てまいりましょう。(私にはこんな動画を作ることは不可能なので)
カメラ総評
何度もいうように、このクラスのスマホとしては十分すぎる程のカメラ性能といえる。色味も変に彩度が強くでる訳ではなく、適度に「ヴィヴィッド」な色合いになる。自然な色合いとまでは言わないが、「見た目に良い」という具合である。
ただ、ミッドレンジなのでHDR(ハイダイナミックレンジ)はフラッグシップ機ほどではなく、どうしてもこの辺は劣ってしまうけれど、価格を考えれば仕方のない事といえ、最高クラスのカメラ性能をMi A2に求めるのは酷である。
動画は1080Pであれば手ぶれ補正が十分に効くので手ぶれの少ないスムーズな映像を撮ることが可能。4K撮影は手ぶれ補正が効かずかなりブレるので固定して使うか、ジンバルを使わないと見るに耐えない映像といえる。
暗所での撮影は、暗所用のサブ・カメラが機能し、「そこそこの写真」は撮ることができる。最近流行りの「Huaweiの夜間モード」や「Pixel 3 のNight Sight(ナイト・サイト)」のような機能はもちろんないけれど、「最低限の写真はMi A2でも撮ることは可能」
サブ・カメラは2000万画素と高画素ではあるもののピクセル・ビニングという技術を使い、500万画素級の画素数に落とし暗所に適したカメラとなっている。(ピクセル・ビニングについて)
総合的にこの価格帯としては非常に優れたカメラ性能といえ、2.3万円のスマホとしては素晴らしいカメラといえる。
処理能力
スナップドラゴン 660 & 4〜6GB RAM
ベンチマーク:Antutu と GeekBench 4
参照:PhoneArena より
アベレージ・ユーザーであれば全く問題はない
上の数値だけでは分かりづらいということもあると思う。Mi 2Aの処理能力は2年前(2016)のフラッグシップ(スナップドラゴン821 & 4GB RAM)とほぼ同等の処理能力があるといえる。
3Dゲームをさほどしないアベレージ・ユーザーであれば十分に満足できる処理能力といえ、軽いOSであるアンドロイドoneのお陰もあってか全く問題なくスムーズに動く。
私は2D、3Dゲームを一切しないけれど、調べてみると、人気のPUBGなどは30FPSで問題なくプレイできるそうである。(ゲームをしない私は全く参考にならないので申し訳ないです)
私のようなアベレージ・ユーザーでしかもゲームもしないのであれば、Mi A2の処理能力とアンドロイドoneのOSであれば軽快に動作してくれるので、処理能力には十分満足できる。
OS
アンドロイド one
このスマホの最大の魅力の1つといえるのが、アンドロイドone OSで、これはGoogleが提供しており「ほぼ純アンドロイドOS」といっても過言ではない。
クリーンでシンプルな素のアンドロイドに限りなく近いので私のような「純アンドロイド派」の人間にとっては最も使い慣れたOSともいえる。しかも2年間のOS・アップデート、3年間のセキュリティ・アップデートが保証されている。おそらくこのスマホを3年間も使う人はいないと思うが、長期でも安心して使える。
全体的にはアンドロイドoneは使いやすく、満足しているけれど、唯一良くないのが、RAMのマネジメントで、これについては「残念な点」で紹介したいと思う。
その他、細かい点
背面・指紋認証ボタン
背面に指紋認証ボタンがあるので、背面派の私には使いやすい。解除のスピードは特別速い訳ではないけれど問題のないレベルといえる。
及第点
バッテリー・ライフ
3000mAh (5.99インチ LCD)
ディスプレイ・サイズを考えれば3000mAhは「ギリギリ許容範囲」かなと思われる。一応、スナップドラゴン660チップのお陰か、省電力なので物理的バッテリーがそれほど大きい訳ではないわりに「意外とバッテリーは持つ」という印象。
ただし、そうは言いつつもフラッグシップよりも比較的バッテリー・ライフが良いミッドレンジ・スマホとしては「まあまあ」という具合。
及第点は与えられるが、特別バッテリーが良いとは思わない。
スピーカー
モノラルスピーカーということ自体は決して悪いと思わないし、ある程度「音量が出る」。スピーカーに力を入れられるほどの価格帯ではないため、スピーカーの質には期待してはいなかったが、必要十分ではあると思う。
ディスプレイ
ディスプレイ自体は可もなく不可もなくといった感じで、IPS LCD フルHD+と標準的なディスプレイといえる。特にキレイとも思わないし、不満が出る訳ではない。ただ、下で書くが、輝度が低いかなと思う。
スクリーン対ボディ比に関しては77.4%あるので、「最低限クリア」といえる。
残念な点
ディスプレイの輝度
屋外で使用する際に、「若干ディスプレイが暗いかな」と思う。これは、大きな問題とまでは思わないけれど、一応気付いた点として取り上げておきたい。
RAM マネジメント
私のものはRAMは4GB版であったのだけれど、4GBでもたまに、以前に開いたアプリをもう一度開くと一からアプリを再起動する頻度が意外と多い。
現時点では4GB RAMでもアンドロイドoneを利用するには全く問題がないハズなのにである。もしかすると6GB版だとこういったことは防げるのかもしれない。
故障時はめんどくさい
日本で公式販売していないため、海外通販サイトからの購入になる。私は未だにスマホが故障したことがないが、故障した際はかなり手続きなど時間がかかると容易に予想できる。
(私は日本語でもサービスに対応しており、比較的カスタマーサービスも良いとされているイートレンやエクスパンシスをおすすめしている)
もしメーカー保証期間内に故障となった場合は購入先の海外通販 (イートレンやエクスパンシスなどに)まず連絡 → 端末を相手先へ送る → 向こうで点検し、ユーザーの過失なしであればメーカーへ配送 → メーカーで修理 → ご自宅へ配送・・・・どれだけ時間がかかるか。。。
おそらくどんなに早くても2週間、実際は1ヶ月くらいスマホが帰ってこない可能性がないとは言えないので、万が一故障となった場合はかなり厄介になると言える。
その他、細かい点
イヤホンジャック、micro SD、ワイヤレス充電、防塵防水 IP規格 → 全てなし
このスマホの難点は上の4つの機能が全て存在しない点。なぜシャオミーはここまでユーザーにとって便利な機能と思われる機能をすべて採用しなかったのかは不明。
ミッドレンジ・スマホとして、「ワイヤレス充電、IP規格がない」のは理解できるけれど、micro SDカードやイヤホンジャックのうちどちらか1つは使えるようにすべきだったと思う。
特に、イヤホンジャックを廃止する意味が全くわからない。イヤホンジャックくらいのスペースは余裕であるハズなのに。
NFC 非搭載
NFCがなくても困らない人は多いけれど、「NFCがないと困るという人も多い」。私は他の端末でNFCを滅多に使うことはないけれど、NFCはあるに越したことはないと思う。
まとめ
ミッドレンジ・スマホを探している人にとっては「間違いなくオススメ」できると豪語できるほどのMi A2の総合的な性能素晴らしいといえる。
確かに、残念な点で述べたように、「イヤホンジャック、micro SD、ワイヤレス充電、防塵防水のIP規格」という私がいつも挙げている「あれば便利な」4つの機能が全てないというのは悲しいけれど、それを補って余りあるほどの総合力がMi A2にはあるといえる。
2.3万円〜にも関わらず、ミッドレンジでは最高クラスのカメラ性能、処理能力は「スナップドラゴン660 & 4〜6GB RAM」とミッドレンジとしては高性能、そしてOSはアンドロイドoneと「シンプルでほぼ純アンドロイドのOS」を使える。
スマホで重要視されている、「処理能力、カメラ性能、OS」をこの価格でミッドレンジとしては最高クラスのパフォーマンスを約束してくれているのだから文句のつけようがない。
バッテリーもスピーカーも及第点はつけられるので、総合的に考えて、間違いなくオススメできるミッドレンジ・スマホ・ナンバーワンである。
ただ、唯一怖いと思うのが故障時の際に「スマホが長期間、手元になくなる」ということで、そのリスクに備えて、もしこのスマホが壊れても予備のスマホを持っている人であったり、サブとして使ってみるというのであれば絶対的にオススメしたい。
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