Note8が発表されて、サムスン・ファンなら多少は疑問に思ったかもしれない。もしくは私のブログを読んでいる若干スマホマニアな方々なら、こう思うだろう。S8+とNote8ってほとんど同じじゃないか。っと。そして私もそう思ったので私の思うところを書いていきます。S8+とNote8どちらか買うを迷っておられる方であれば、是非参考にでも。
サムスン USAよりスクリーンショット: https://www.samsung.com/us/mobile/phones/galaxy-note/galaxy-note8-64gb–unlocked–midnight-black-sm-n950uzkaxaa/#specs
サムスン USAよりスクリーンショット: https://www.samsung.com/us/mobile/phones/galaxy-s/galaxy-s8-plus-64gb–unlocked–sm-g955uzkaxaa/
単刀直入な感想
直球勝負といきましょう。もしあなたが、Note8を買うかS8+を買うかで迷っている時点で、S8+を買うべき。Note8は付属しているSペンを頻繁に使う人や、デュアルレンズ搭載のカメラで最高のスマホカメラ体験を望む人以外、つまり従来のNoteシリーズユーザーや最高スペックのスマホを使うのが“おれのスマホ人生”という人以外は基本的に必要のないスマホといえるから。確かに、Note8にはS8+にない優れた点があるけれど、S8+の価格差を考えると、それを補って余りあるほどの価値がそこにあるとは思えない。それでは、Note8とS8+との比較について、詳しく見てまいりましょう。
主なスペックの違い
S8+ | Note8 | |
画面サイズ | 6.2インチ | 6.3インチ |
SoC | スナップドラゴン835 | |
カメラ | 1200万画素 F1.7 | ワイド(標準) 1200万画素 F1.7
望遠 (光学2倍ズーム) 1200万画素 F2.4 |
RAM | 4GB | 6GB |
バッテリー | 3500mAh | 3300mAh |
あとで両者については総合的にまとめるとして、まずは各々が優れている点を。
Note8が優れている点
デュアルレンズ・カメラ
Note8はサムスン初のデュアルレンズということで、S8+のカメラがレンズが一つしかついていない点を比べれば、この新しく付け加えられたカメラを使って新機能が使える。
Live Focus (ライブ・フォーカス)といって、撮った写真にソフトウェア加工を使って“背景ボケ”を表現したり、逆に“シャープ”な写真に表現したりすることが可能。下の動画の2:00からの動画がこの機能のことです。
見てもらえればわかるけれど、この機能を使って撮ったポートレート写真はキレイに人物が浮き上がってみえる。まあ、これはiPhone 7PlusやHuaweiなどが昨年からやっていることとほぼ同じなのでそれほど驚きはしない。ただ、この機能はS8+ではない。
この機能にはもう一つ利点があって、標準レンズと望遠レンズで同時に撮影が可能な点。これは、正直どこまで便利に感じるかは今のところわからないけれど、不便になることはないといえる。
あと、望遠レンズは光学2倍ズームということで、このあたりもスマホでズームを使う頻度が多い人には便利。
余談: 私は望遠よりもLGのように「標準+ワイド(広角)レンズ」のデュアルレンズの構成を支持するし、もしくはHuaweiのようにカラー・センサーとモノクローム(白黒)・センサーを搭載した構成を支持しているので、あまり望遠レンズに興味はないけれど、望遠を使う人にはこれはS8+に比べれば良いといえる。
Sペン
NoteシリーズといえばSペン。Sペンを使った機能もソフト側でたくさん用意されているので、Noteシリーズのコア・ファンなら色々と使い込んでいると思われる。特にSペンを使ってイラストを描いたり、デザイン関連のことをこのデバイスで行う人にとってはSペンなしでは考えられないと思われる。
他にも、画面上にノートを取ることも可能だし、Sペンを使って指定した範囲をすぐに翻訳してくれる機能も存在する。ただ、私はデザインをすることもなく、急ぎでSペンを使ってメモを取ることもないので、「Sペンはあれば便利」な程度で、なくても困らないという立場。
RAM 6GB
S8+が4GBなのでプラス2GBはヘビーユーザーにとっては理想。ただし、99%のユーザーは4GBであろうと6GBであろうとほとんどその違いの恩恵に気づくこともないと思われる。私なら気づかない自信の方が強い。
OSがアンドロイド7.1.1
S8+はアンドロイド7.0で止まったままなので、この7.1.1は非常に高く評価している。こういったOSを最新の状態に保つのは地味ではあるけれど大事。
S8+が優れている点
そもそも、S8+は半年近く前に発表された端末なので優れている点が少ないのは仕方がないことと考えてほしい。
3500 mAhのバッテリー容量
S8+のバッテリーは3300mAh のNote8よりも200mAh だけではあるけれど大きい。たかが200mAh、されど200mAhと言いたい。バッテリーは本当に重要。なぜならスマホはバッテリーがなくなればただの板でしかないのだから。Note8が3300mAhしかないのは昨年のバッテリー爆発の影響があるのはわかるけれど、6.3インチもある大画面に3300は寂しい、というよりも少なすぎるのでは?と思う。その点S8+は3500mAhで、すでに発表から半年たち、バッテリーの持ち時間も非常に良いという評判が多いので、バッテリーに関してはS8+が有利と考えざるをえない。
価格
話を分かり易くするために、アメリカ基準で解説。Note8は発表時の価格でUS930ドル、現在のレートで10万2500円。S8+は発表時は$825 (現在のレートで9万1千円)であるので、ドル計算でも$100近くの差額。ただしS8+の実売価格は$675 (約7万4400円)まで下がっている。つまりS8+は2万8千円も安い。
Note8 | $930 (10万2500円) |
S8+ (実売価格) | $675 (7万4400円) |
$930(Note8) – $675(S8+) = $255 差額
日本で購入を予想した場合はものすごく話がややこしくなっているので、書くのを止めておきます。理由はドコモのS8+の価格が11万8500円とあまりにも高すぎるので日本で買う場合、Note8がいったいいくらになるのかが全くわからないため。恐らく日本でも3万円近くの差は生まれるでしょう。
総合的に比較
Note8がS8+より優れている点は大きくわけると デュアルレンズ・カメラとSペンにつきる。この2つにどれだけの性能差と価格差が反映されるべきかということ。Noteシリーズ・ファンでSペンを駆使し、尚且つ、デュアルレンズでポートレートなり、望遠なりを使いまくる、ヘビーユーザーであればNote8を購入すべき。自分にはNote8以外考えられないファン層ならこちらがどんな意見を言おうと買うでしょう。
問題はS8+と迷っている人で、おそらくそういう人はSペンを使う機会もあまりないであろうし、S8+のカメラでも十二分に満足できると思う。S8のカメラ性能は本当に素晴らしいと保証できる。どうしてもボケを活かせるスマホを探しているのであればNote8である必要はなくiPhone 7Plusでもそれは可能だし、もっとコスパの良いスマホで実現したいのであれば、Huawei P10やMate9でもそれは可能です。
なので迷っているのであればNote8よりも遥かにコスパの良いS8+を買うべき。
基本的にSペンとカメラ以外でNote8がS8+より勝っている点はマイナーなもの。ディスプレイはどちらのスマホも甲乙付け難い、最高クラスの液晶。RAMについては、上で述べたように6GBと4GBの性能差を感じる人は極わずかしかいないと思う。OSもNote8が7.1.1という点も良いのだけれど、もうすぐ、S8+、Note8共にアンドロイドOS 8.0のオレオにアップデートされると思うので、現時点で7.1.1はそれほど重要ではありませぬ。
まとめ
確かに良いものは良い。Note8はおそらく2017年で最高クラスのスマホでしょう。でも、高い。iPhone並に高すぎる。本音を言うと、S8+でも高い端末と考えられるのにそれを遥かに上回っていますから。
Note8を買う人は、Sペンやデュアルレンズでやりたいことが明確なNoteシリーズのファン層や、潤沢な資金がおありなお金持ちの方が買うべきスマホ。
それ以外のS8+にすべきか迷っている人は、S8+十分です。十二分にあなたのスマホ生活を満足させてくれます。