近年、注目を増しつつあるOnePlusとアンドロイドの横綱とも言うべき存在のサムスン。彼らのフラッグシップ機「OnePlus 6」と「ギャラクシーS9+」を8つのカテゴリー(カメラ性能・処理能力・バッテリーライフ・ディスプレイ・スピーカー・OS・その他・価格)にわけて比較したい。
アイキャッチ画像と記事内の画像はOnePlus公式サイト、ギャラクシー公式サイトよりスクリーンキャプチャ:
https://www.oneplus.com/global
http://www.galaxymobile.jp/galaxy-s9/
各レビューはこちら
単刀直入な結論
ここ1、2年のOnePlusは価格の上昇もあってか格安とまでは呼べないけれど、OnePlus6(以後:OP6)のコスパは依然高いといえる。
最高クラスの処理能力、シンプルで軽いOS、バッテリーライフも良く、急速充電もトップクラス、ベゼルレス化によりスクリーン対ボディ比は83.8%まで向上。イヤホン・ジャックも継続されている。
ただ、コスト削減のため、防塵防水のIP規格には非対応、ワイヤレス充電不可、micro SDカードも不可と細かい点では欠点が目立つ。
S9+は必要なモノがすべてこの1台に詰め込まれいるといっても過言ではなく、業界トップクラスのカメラ性能、スピーカー、ディスプレイ、ベゼルレス化(84.2%のスクリーン対ボディ比)を誇る。
さらに、イヤホン・ジャック、ワイヤレス充電、micro SDカード、防塵IP68とこれら全てに対応しており、細かい点まで全く抜かりはない。
OP6とS9+の大きな違いは価格。S9+は個人輸入した方が私はお得だと考えており、OnePlus6とS9+を個人輸入した場合は以下の価格になる。
OP6 → 6万4130円
S9+ → 9万1417円
2つの価格差は2.7万円である。S9+の金額を払える人であれば払っても良いと思う。私はS9+にはそれに見合う価値があると思う。
しかしながら、OnePlus 6は欠点はあるものの、その総合的なパフォーマンスは非常に高く、それを6.4万円で手に入れられるコトを考慮すれば、OnePlus6の方が断然コスパは高いといえる。
それでは8つのカテゴリー:カメラ性能・処理能力・バッテリーライフ・ディスプレイ・スピーカー・OS・その他・価格について詳しく見てまいりましょう。
OnePlus 6 & 価格 (アメリカ)
チップ | スナップドラゴン845 |
RAM | 6/8 GB |
容量 | 64GB/128GB/256GB |
画面 | AMOLED 6.28インチ 解像度: フルHD+ 2280 x 1080 (402ppi) 19:9 (アスペクト比) 83.8% (スクリーン対ボディ比) |
カメラ | 背面:メイン 1600万画素 F1.7 光学式手ぶれ補正(OIS) 電子式手ぶれ補正(EIS) サブ 2000万画素 F1.7 インカメラ:1600万画素 F2.0 |
バッテリー | 3300 mAh |
OS | オレオ8.1 |
その他 | イヤホン・ジャック 防水防塵 IP規格非対応 ワイヤレス充電非対応 |
価格 | 公式価格 USドル RAM6GB/64GB → $529 (¥5万8千) RAM8GB/128GB → $579 (¥6万3.3千) RAM8GB/256GB → $629 (¥6万9千) |
ギャラクシーS9+のスペック & 価格
チップ | スナップドラゴン 845 |
RAM | 6 GB |
容量 | 64GB |
画面 | Super AMOLED 6.3インチ 解像度: QHD+(2K+) 2240 x 1080 (408ppi) 18.7:9 (アスペクト比) 82% (スクリーン対ボディ比) |
カメラ | 背面: 標準レンズ 1200万画素 F1.5 & F2.4 光学式手ぶれ補正OIS 望遠レンズ (S9+のみ) 1200万画素 F2.4 光学式手ぶれ補正OISインカメラ:800万画素 F1.7 |
バッテリー | 3500 mAh |
OS | オレオ8.0 |
その他 | イヤホン・ジャック 防水防塵 IP68 ワイヤレス充電 |
価格 | ドコモ一括購入 11万1456円 機種変・新規 6万4800円 MNP 4万7952円 |
【Spigen】 スマホケース Galaxy S9 Plus ケース 対応 米軍MIL規格取得 耐衝撃 スタンド機能 タフ・アーマー 593CS22933 (ブラック)
カメラ比較
まずいつも通り、比較動画をどうぞ。
OnePlus 6 の特性
以前より暗所とダイナミックレンジが改善がされた。ただ、それでもS9+と見比べると総合的なパフォーマンスは少し劣ってしまうのは、価格差を考えれば致し方ないコトだと思う。
S9+に比べ、彩度が少し強めにでる時があり、不自然にヴィヴィッドな色合いになる時がある。
動画は4K60FPSになると、どうしても手ぶれ補正があまり効かない。これは比較されたS9+にも当てはまる。フルHDの60FPS動画でも手ぶれがひどい、対してS9+はフルHD60FPSではOP6よりも安定している。
OP6の4K30FPS、フルHD30FPSの動画になると信じられないくらい手ぶれ補正が効く。これは電子式手ぶれ補正(EIS)によるもので、OnePlusのEISの性能は非常に優れている。
スローモーション撮影は流行りの960FPSには対応していない。しかし、240FPSのフルHD動画や480FPSの720P動画をを撮影できる。
OP6の欠点はオートフォーカスが迷うという点とイマイチ、サブレンズを有効に活用できていない点といえる。一応ではあるが、フォーカスしたい被写体をタップするとたいていの場合はピントはすぐに合う。しかし時より「うまくピントを合わせてくれない」ときがあり、この時は非常にめんどくささを感じる。
S9+の特性
間違いなくS9+のカメラ性能は業界のトップクラスといえる。ダイナミックレンジの幅の広さ、逆光などの悪条件でもOP6よりも高いパフォーマンスを見せる。
しかし、若干「露出オーバー気味」になり明るすぎてしまうコトがあるのでこれは注意点である。
4K動画60FPSはOP6同様に手ブレは全然効いていないが、フルHD動画60FPSにするとかなり手ぶれ補正が効く。4K30FPS、フルHD動画30FPSは非常に安定している。
S9+は“やわらかい画作り”、“やや暖色系”の表現で私はOP6よりもS9+のアプローチの方が好みである。サブの光学2倍ズームのカメラがあるので、望遠ではOP6よりも画質は上回る。
スロモ動画に関しては960FPSの超スローモーション動画が撮影でき、そのほか240FPSのスロー動画をフルHDで撮影可能。
カメラ まとめ
全体的にS9+の方が優れているのは否めない。OP6も“よく頑張っている”とは思うけれど、細かい点まで比較するとS9+に軍配があがる。
しかしながら、OP6はこれまでにないほど、カメラ性能が向上してきているといえ、S9+にかなり肉薄してきた。
唯一、大きく劣ると思われるのはOP6のオートフォーカスでそれ以外かなりマイナーな差といえる。
処理能力
機種 | RAM | チップ |
OP6 | 6GB (8GB) |
スナップドラゴン845 |
S9+ | 6GB | スナップドラゴン845 (海外版 Exynos9810) |
*OP6のRAMは、64GB版→6GB、128/256GB版は8GB
*S9+は日本版はスナップドラゴン845、海外版はExynos9810
Antutuのスコア
OP6の方が若干上回っているが、処理能力はどちらも現時点で最高クラスといえる。OP6はRAMが8GBのモデルもあるが、今の所、ゲームアプリをいくつも同時起動していなければ、RAMは6GBでさえも不要といわれているので、不必要に“盛っている”と思う。
後で述べるが、この2つのスマホで“動作に差”が生まれるのは処理能力に問題があるからではなく、OSに違いがあるためといえる。
処理能力に関してはドローとしたい。
バッテリーライフ:OP6 3300mAh / S9+ 3500mAh
OP6 → 3300 mAh (6.28インチ 解像度:フルHD+)
S9+ → 3500 mAh (6.2インチ 解像度:QHD+)
バッテリー・ドレイン・テストの比較動画をどうぞ。
順位 | メーカー | 時間 |
1位 | P20 Pro | 7時間48分 |
2位 | iPhone X | 6時間40分 |
3位 | OnePlus 6 | 6時間23分 |
3位 | S9+ | 6時間23分 |
5位 | Pixel2 XL | 5時間57分 |
最下位 | HTC U12+ | 5時間40分 |
ただ、この動画のS9+のチップはExynos9810なので、日本版のスナップドラゴン845とは違う。Exynos9810はバッテリー消費に問題があるとされ、スナップドラゴンよりも省エネの効率が悪いので日本版のS9+はもう少しバッテリーは長持ちするだろう。
とはいえ、普段使いではどちらのスマホもバッテリーライフは非常に優秀である。ただ、OP6の方が実用では電池の持ちが良い。おそらくこれはOSによる影響で待機時間の電力消費がOP6の方が優れているのだと思う。
充電時間はOP6の方が有利、しかしS9+はワイヤレス充電が可能
S9+の急速充電はそこそこ早い。けれどOP6のダッシュ・チャージャーはそれを優に上回る。
ただし、S9+はワイヤレス充電が可能なので、これはどっこいどっこいかもしれない。
バッテリーライフ まとめ
S9+も悪くないのだが、若干ではあるがOP6の方が充電が長持ちする。動画はバッテリー・ドレイン・テストといって一気にバッテリーを消費し続ける“特殊な使用”なので、普段の使い方とはかなり異なる。
急速充電ではOP6が上、しかしS9+はワイヤレス充電が可能とどちらも一長一短な面はある。
S9+のバッテリーは優秀な部類に入るのだけれど、OP6のバッテリー・パフォーマンスはそれよりも少し優秀といえるのでバッテリーライフはOP6が上だといえる。
「ディスプレイ・スピーカー・OS・その他・価格・まとめ」については 次のページで